お伝えしたいことは「運命は改善できる」ということです。
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11/06
親が変われば子が変わる ~ある不登校の少年~(Ⅲ)
澤谷 鑛

 母親の気持ち

「分かりました。とにかく、今夜のワークを真剣に受けてみます」
 岩佐秋子のかたくなな表情に圧倒されそうで、私は笑って言った。
「先ほどいいましたが、自分の心の中にある恨み、憎しみ、恐怖、怒り、不安、自分自身をとがめる想念感情などを浄める、まぁ、消すわけですが、それと共に、実のお父さん、お母さん、養父、養母、ご主人、息子さんのそれぞれの立場に立って、それぞれの人たちを思いやって、“ああ、こんなに切なかったんだなぁ、やるせなかったんだなぁ、悲しかったんだなぁ”と気持ちを分かってあげて下さい。相手の立場に立ってみて下さい。特にお父さん、お母さんの立場に……」
「……」
「例えば、実のお母さんはあなたを養女に出した時、どんな気持ちだったでしょうね。母が子と引き裂かれる。それも小さいうちに別れなければならない。どんなにつらく、悲しく、切なく、やるせなかったか……」
「……」
「私には、こういう人生問題をセミナーで行う師匠がいます。大変に学びました。その師匠は、たくさんの方々の気持ちを引き受けて、その方々がより良き方向を掴むまで、とことんつき合う方です。ある日、師匠を訪ねますと一人で涙をハンカチで拭いておられる。お聞きしますと個人的な個別の指導をされた方の話をされました」
「……」
「結婚するはずだった人との間に子供が出来てしまって、相手に相談すると“今は結婚出来ない、堕ろせ”という。両親に相談しても“堕ろしなさい”という。しかし、彼女は産みたい。彼女は友人とその家族の勧めで産む決意をしました。すると養子にほしいという人が現れました。そのご夫婦は本当にすばらしい人で安心して子供をもらってもらえる、と喜びました。そして、可愛い赤ちゃんが産まれました」
「……」
「今日、産院の院長から師匠に電話があった。“本日、赤ちゃんを迎えに来られて三人で嬉しそうに帰られました”と。ところが院長は前夜の出来事を教えてくれました。“昨夜のことです。彼女のところに行ってみますと涙をためているのですよ。彼女から子供を引き取るご夫婦のお話は伺っておりましたし、今日もお会いして人格的にも申し分のないすばらしい方ですが、彼女にとっては、やはり自分で産んだ子、別れるのはつらく、せつなく、やるせなく、悲しい思いがあるのですね。私も涙を流しました”と言われた」
「……」
「師匠は“子供さんは幸せになる。子供さんの幸せは生んだ母親の幸せだ。子供さんのいないご夫婦も幸せになる。すべてが丸く収まり万々歳だと思っていたが、こんな母親の気持ちは察することができなかった”と言われました。子供と別れなければならない母親の気持ちってどんなでしょうね。それで師匠は涙を流しておられたのです」
 師匠のしみ入るような愛深い心を思い出し、目頭が熱くなってきた。ふと岩佐秋子を見ると、あふれんばかりの涙をいっぱいにためていた。

 しあわせな人生の実現

 岩佐母子は、その日の夜のワークに参加して、共々に明るくなっていった。

 最終日の前夜に書いた感想文を秀人は、このように演壇で発表した。
「先生の楽しいお話を聞き、心のモヤモヤしていたものが消えていきました。気持ちが晴れ晴れしています。また、ここの味噌汁はおいしかったので、お金が出来たらまた来ようと思っています。本当にありがとうございました」
 私は、すかさず秀人に参加者全員の前で聞いた。
「岩佐君、君は一年三ヶ月も学校を休んでいるのだけれども、学校はどうするの?」
「はい、行きます」
 間髪を入れぬ秀人の言葉に、参加者から一斉に拍手がわき上がった。
「ここの味噌汁はおいしかったと秀人君は言いましたが、それは、このセミナーの雰囲気が秀人君を誰一人として責めず、傷つけず、のびのびとした中に彼がひたっていたからです。ということは、ご家庭はそういう雰囲気ではない、ということも伺えます。でも、秀人君のお母さんもセミナーを受講されたので、これからはご家庭も変わるでしょう。それでは、お母さんにも発表してもらいましょう」
 秀人に変わり母親の秋子が演壇に立った。
「ありがとうございました。たった三日間で秀人がこんな気持ちになるなんて夢のようです。親子共々皆様のあたたかい眼差しに見守られ、本当に嬉しかったです。何だか自分がとてもしあわせだという気持ちでいっぱいです。いままでは、何で私ばかりが不幸つづきなのだろう、という恨みの気持ちになり、逃げ出したい思いでいっぱいでしたが、このセミナーを受けて、私の家族はしあわせなのだ、と思えるようになりました。秀人も晴れ晴れとした気持ちを発表しましたが、私も心は晴れ晴れとしています。ありがとうございました」
 拍手が鳴り止んだ後、私は話した。
「しあわせな人生の実現は、誰もが求めてやみません。秀人君のお母さんは、今“人生の境遇から逃げ出したかった”と言われましたが、TVドラマならスイッチを切れますが、現実の人生は切るスイッチも外に出る出口もありません。のべつ幕なしですからね。不幸つづきと思っていた人生がしあわせな人生に変わった。心が変わったのですね」
 すべての参加者が頷いたように思えた。私はつづけた。
「ひとつだけお願いがあります。秀人君とお母さんのこの体験は、同じ苦しみを持つ誰かのお役に立つ時が来ます。その時は是非お話してあげて下さい。秀人君母子だけでなく、これを知った参加者の皆さんも語ってあげて下さい。皆さんは岩佐さん母子を目の前で見られたのですからね。この出会いと時間を共にした絆は大きいのです。ぜひ伝えてあげて下さい」

 二ヶ月後、岩佐の夫は、セミナーを受講した。秀人が学校に行き始めたことと、妻がやわらかく、あたたかく、やさしく、変わったからだ、という。(了)


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コメント

しあわせな人生に変わるとき
先生、おはようございます。

クライアントさんが、先生のカウンセリングでご両親の愛情に気づくことができて、「ああ、よかった」とほっとしました。そのときのクライアントさんのしあわせを思うと、涙がこみ上げてきます。

‘‘このセミナーの雰囲気が秀人君を誰一人として責めず、傷つけず、のびのびとした中に彼がひたっていた’’
という言葉に感動し涙がでました。

人間は、人間のあたたかな愛情をかんじることが必要なのだと思います。人間は、絆のなかで生きている、生かされているのだとかんじずにはいられません。

あたたかい絆をむすべば、心が明るく変化し、目の前の現実があたたかく感じられる。しあわせな人生はみずからの心がつくっているのですね。
‘‘人生はのべつ幕なし’’だから、今をたいせつに生きてゆきます。

ありがとうございます。
NAO [URL] 2014/11/06(木) 08:20 [編集]

人生学校・表現学校
NAOさん。

実話ですから、思い出すと涙がでそうになります。
しかし、それにしても、表現の世界、如何に表現するかということでは、まだまだという感じは拭えません。人生と同じようにのべつ幕なしなのでしょう。人生が学校で人生学校のように、表現も学校で表現学校のようなものなのでしょう。だからこそ、一瞬一瞬が愛おしい時間なのですね。
澤谷 鑛 [URL] 2014/11/06(木) 08:32 [編集]

私は、恕のこころ、相手の立場にたつ、ということが、日常生活な中で、できていないことが多いようです。自分では気づかないのです。

先日、息子と一緒に、卒業して初めて学園祭に行ってきました。6年間、毎週、送迎をしていたので、懐かしくて、私はウキウキしていました。息子とも久々のドライブです。すると息子は、私のために、私が好きそうな音楽のCDを作ってきてくれました。普段から気にかけて、音楽を集めてくれているようです。

「どうやって、曲を探すの?」って、何気なく聞いてみたら、関連サイトを探っていったり、頑張ったときは、一曲一曲聞いてみたり、再生回数も参考にして選んでいるとのこと。息子はこだわりがあるので、結構、細かいところまで考えて考えて、一枚のCDを作ってくれていたのでした。びっくりしました。そんなにまでして、手間暇かけて作っていてくれたことに感動しました。こころから感謝しました。

私は母性がおおいに欠けていたのですが、子どもの親を思う気持ちとは、なんと深いのだろうと感じたのです。だからこそ、親が不安であったり、イライラしていたら、敏感に察してしまうのだろうと思いました。友達に、「息子さんは、あなたが楽しそうにしているのを見て喜んでいるよ。」と最近も言われました。

息子がこうして落ち着いていられるのも、居候をさせてくれている実家の母や弟が息子を暖かく受け入れてくれているおかげだと、改めて感謝しました。息子の成長を感じる度に感謝の想いが溢れてきます。(弟が一番、息子の成長を感じてくれています。ありがたいです。)

それでもまだ、母や弟夫婦がどんな想いで息子を見てくれているのか、分かってはいないのだろうと思います。親に感謝ができるようになり、さらに感謝が深まることが息子を通じて、でてきてくれる。
気づかせていただいているのだなあ、学ばせていただいているのだなあと、ありがたいなあと思うのです。ちいさな積み重ねが、感謝の想いを深めていくのですね。

秀人君が元気になった姿を見て、息子のことを思い、つい書いてしまいました。(いつものごとく、ちょっと?ずれているかもしれません。)ありがとうございました。
エンジェル [URL] 2014/11/06(木) 19:11 [編集]

私も不登校でした。今はひきこもりでひきこもりから脱出しようとして一歩踏み出しても次に繋げられず10年の月日が経ってしまいました。もう自分の人生に自業自得だけど希望や幸せなんてない気がしてしまいます。
これをみてまだ若いので彼と家族が幸せに明るい未来に進んでいってほしいと思いました。
もこ [URL] 2014/11/08(土) 19:59 [編集]

もこさんへ
もこさん、こんばんは。コメントを拝読し、ペンを取らずにおれなくなってしまいました。

もこさんは私よりお若いのに、<もう自分の人生に自業自得だけど希望や幸せなんてない気がしてしまいます。>なんて、まだまだ早いですよ!

私の息子は発達障害があり、私の未熟さゆえ、小学校6年から不登校になり、暴れて手におえなくなり、入院させました。中学校からは不登校の子供のための学校である生野学園に6年間、お世話になりました。寮にはおりましたが、授業は一度もでていません。この春に卒業しましたが、立派なニートです。でも、私は息子のことは、決してダメだなんて思っていません。根拠はなんにもありませんが。

私も人生の半分は引きこもっていて、来年1月に職場復帰が決まりましたが、2年以上休んでいます。

私は澤谷先生の養成講座に出会うことにより、人生が明らかによくなってきています。こんな息子と自分の状態であるにも関わらず、希望を持って生きられるようになてきました。諦めるなんて、早すぎますよ。

11月16日にJR宇治前で、「不安コンプレックスを消す!」というセミナーがあります。どちらにお住まいかわかりませんが、ぜひ参加してみてください。息子も10月のセミナーから座っているだけですが、参加させていただき、なんとなく良い感じでいます。もちろん11月も親子で参加します。不登校のお子さんを体験されておられるふたりの方の体験談もあります。

もこさん、諦めるのはいつだってできますよ。一緒に学んで、人生を変えていきませんか?ともに学ぶ仲間は大きな力となります。ぜひ一度、澤谷先生のセミナーに参加してみてください。一緒に学び、より良い人生を生きていきましょうね。お待ちしていますね。

なんだか、いてもたってもいられなくなり、自分の思いをぶつけてしまいました。びっくれされたら、ごめんなさいね。

もこさんは、ひとのしあわせを願える優しい、暖かい心の持ち主です。だからこそ、諦めて欲しくないのです。と、思ってしまった次第デス。勝手な暴走、おゆるしくださいね。ありがとうございました。
エンジェル [URL] 2014/11/08(土) 20:52 [編集]

練られ、鍛えられる
エンジェルさん。

息子さんとのこと、絆のむすびなおしをされているのでしょうね。だから、懺悔や後悔などのデトックスも見え隠れしますが、息子さんの愛ある心をよろこびみつめられるまっさらさらのいのちの世界も見えてきます。この二つの世界がみえるのは、ブレではなく、人生が相対の世界で、練られ、鍛えられるからです。
澤谷 鑛 [URL] 2014/11/13(木) 15:28 [編集]

人生は必ず改善できます
もこさん。

あなたも不登校だったのですね。そして、ひきこもりで10年ですか?
それもまた良し! ですね。なぜなら、人生に無駄はありませんから。だから、思い立ったが吉日です。人生は必ず改善できます。

エンジェルさんの言われる通り、私のセミナーにご参加下さい。人生が大きく変わるでしょう。
澤谷 鑛 [URL] 2014/11/13(木) 15:38 [編集]

子供を生んで里子に出す母の気持ちと、生むのを反対されて子供を中絶する母の気持ち……。
両方が複雑な気持ちですね。命をどう思うかですね。

私の母も、親同士が若くて親に反対されて、結局 里子に出す事になりました。母は、子供のいない里親に育てられ、幸せに暮らしました。私の父と結婚して、子供を四人生み、孫が11人出来ました。
72才でクモ膜下で亡くなりましたが、ホントに幸せな人生を送る事が出来て、ホントに良かったと思っています。

だだ、そんな母をみて育った私なので、心にトラウマが出来てしまいました。
でも、母が 幸せな人生を送れた事が、私の幸せなんです(^-^)

私は、広い心で子供を育てようと思っています。子供の心は、育った環境で変わります。いつでも、変わろうと想い続ける事と回りの方のサポートが大事だと思います。
話しがずれていたらごめんなさい(^_^;)
齋藤 里子 [URL] 2014/11/13(木) 22:51 [編集]

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