お伝えしたいことは「運命は改善できる」ということです。
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09/24
おかあさん、僕はここにいるよ!
                               PICO

いっちゃんという子がいました。
私が昔、養護施設に支援をしていた時の男の子の名前です。本名は忘れました。
もうその施設はなくなってしまったけれど、いっちゃんはそこにいました。
あの当時小学校の一年生だったと思います。
いっちゃんは明るくて元気な男の子でした。いつも明るくて元気なのです……っていうとなんだか微笑ましい言葉ですよね。
小学校一年生の男の子が明るくて元気だと大人はホッとします。
だから、明るくて元気であって欲しい、といつも私は思っていたのです。
私が会いにいくときだけは、明るくて元気ないっちゃんでいて欲しかったのです。

そのときは彼がどうしてこの施設に引き取られたのかは聞いていませんでした。
彼は、無知な私がなにも気がつかないほど元気でやんちゃで抱きついてきて、ときにババア! とか言って、私が「こらぁっ!」っといって追いかけるのが楽しかったようです。

この園(民間の施設)が閉園間際に園長さんから知らされたのが、彼は親から虐待を受けていた、とのことでした。
昔は今ほどテレビやネットで虐待の話は取り上げられていなかったのだと思います
いっちゃんが四歳になったとき弟が生まれ、母親の世話がいっきにその子にいってしまい、いっちゃんは母親の気をひこうと、赤ちゃんを引っ掻いたそうです。
それが引き金になり、母親はいっちゃんに辛くあたるようになりました。
いっちゃんは、悔しくて、おかあさんがいないときに赤ちゃんをつねったりたたいたりするようになり、おかあさんはますますいっちゃんに厳しくなりました。
生まれたばかりの赤ちゃんと比較すれば4歳の子供はとても大きくみえて、ひとりでなんでもできる、くらいにおかあさんは思ったそうです。
そんな大きなお兄ちゃんが、生まれたばかりの赤ちゃんに危害を加える。おかあさんは次第にいっちゃんを憎むようになりました。

近所の民生委員の方が毎日泣き叫ぶいっちゃんの声をみかねて、おかあさんに話をきいたりするのですがおかあさんは、大丈夫ですから! と取り合いませんでした。
ある日、救急車がいっちゃんのうちに止まり、いっちゃんが病院に運びこまれました。
赤ちゃんに噛み付いたいっちゃんをおかあさんが突き飛ばしたのです。
そのはずみにいっちゃんは頭を強く打って意識を失いました。
いっちゃんにお父さんはいませんでした。
その後の詳しいことは、私は聞かされていませんが、そんなことがあってから、いっちゃんはこの施設に引き取られてきたそうです。
いっちゃんが叱られても叱られても、赤ちゃんに危害を加える姿を想像すると不憫でなりませんでした。
いっちゃんが赤ちゃんを可愛いがれさえすれば、自分もおかあさんから受け入れてもらえるのに、なんでだろう、いっちゃん、なんでそこまで赤ちゃんが憎かったんだろうって。

いっちゃんがいたその施設は、ほどなく閉園してしまい、いっちゃんは一時おかあさんのところへ戻ったそうです。

今ならわかる気がします。怒られても殴られても、それでもおかあさんに自分に関心を持って欲しかったったんじゃないのかなって、おかあさんの大事なもの、すなわち赤ちゃんを傷つけることで、僕も辛いんだよって訴えたかったのかもしれません。
おかあさん、僕はここにいるよって、いいたかったのかもしれません。

今ならわかる気がします。
おかあさんは、いっちゃんを本当に憎いわけではなかったのではなかったのではないでしょうか。
赤ちゃんが生まれてどうにもならない肉体的なしんどさ、妊娠時からツワリや体調を崩したり、出産時にものすごく難産だったり、後産もうまくいかなかったり、ヘトヘトになって子供を産み落としたと思ったら、すぐさま昼も夜もない授乳。乳腺炎になったり、そして上の子の面倒をみたり、上の子が風邪ひいたり、幼稚園でのトラブルがあったり、これを旦那さまや自分の親の手を借りず母親ひとりで、またはシングルマザーひとりですべてをやりきるのは本当にすごいことです。

おかあさんは本当は優しくしたいんです。でも、できない自分に腹が立つんです。だって子供は自分をイライラさせるんです。なんで私を優しいおかあさんでいさせてくれないの! って。
イライラするんです。おかあさんの言う事を聞いて、明るくて元気な子は良い子。赤ちゃんも上の子の面倒もちゃんとみて、優しいおかあさんは良い母親。
仲睦まじい理想の親子を演じなければ、という呪縛があると、それはそれは苦しい。
旦那さまがいても子育てに関心がなかったら、おかあさんはもっと苦しい。最初からいなければまだ覚悟ができるけど。

ねえ、私はこんなに辛いの。
夜も昼もこんなに辛いの。
上の子もいるの。
ねえ、気がついてよ。
たいへんだなぁ、よくやってるなぁって言って欲しいの!!
わかってよ!!
そんな思いもあるのではないでしょうか。

生きていくことは、キラキラ、ヒラヒラ、ワクワクすることばかりじゃないんです。
キラキラ、ヒラヒラ、ワクワクしたってイライラもザワザワもするんです。
子供を持つことは、それはそれでとても尊いことです。
我が子はなにより可愛いのです。
愛してるんです。
愛しているけど憎いんです。
愛しているけど嫌いなんです。
愛しているけど優しくできないんです。
あなたが生きることに余裕ができたとき、もしかしたら子供に酷いことをしてしまった自分を責めるかもしれません。
同じように、あなたが小さいとき、もし親から酷いことをされた記憶があったら、おかあさんは、あなたを愛していたんです。
愛していたけどきっとその時だけは、嫌いだったんです。

あなたは大人になり、おかあさんはあなたに酷いことをした記憶をまるで忘れてしまったかのように普通に振る舞うけど、きっとおかあさんの心には、あなたへの後悔が渦をまいているのだと思います。
何ごともなかったように忘れたふりをしなければ、おかあさんもまた、生きてこれなかったのです。
わかって欲しい。
わかって欲しい。
わかって欲しいんです。
愛しているけど時に嫌いになってしまうんです。

親子のいさかい。
夫婦のいさかい。
ご近所のいさかい。
会社でのいさかい。
政策のいさかい。
宗教のいさかい。
国と国とのいさかい。
みんな自分をわかって欲しいんです。
そして、人は人を許し、自分をも許し、今、という時を一生懸命生きていくのでしょう。

辛さ、悲しさ、憎しみ、後悔、苛立ち、痛み、喜び、笑い、安心、幸せ、豊かさ、健康、愛、その他たくさんたくさんのすべての感情を味わい、味わいつくせる私たち。なんて愛おしくすてきなんでしょう。今日という日にありがとう。

いっちゃん、どうしてるかな。あいたいな。
もう明るくて元気な子じゃなくてもいいんだよ
いっちゃん!!

あなたへ
いつも明るくて元気なあなたじゃなくてもいいんだよ!!
でも、本質は金ぴかだから大丈夫なんだけどね。

澤谷 鑛 のカウンセリングは、コチラ…
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コメント

優しさの勇気
なんか胸が詰まりそうな思いで、いっちゃんのお話を読ませていただきました。

PICOさんの記事に一貫して流れているものは。
子どもも大人もみんな同じ。みんなわかって欲しい。みんな優しくなりたいんだ。

そういう叫びに近い優しさのような気がします。
そのために自分が何ができるんだろう。
どういう自分になれたらいいんだろうって。

素敵だなぁって思います。

サポートできる人ってどういう人だろう。

前回の記事のおばちゃんやCAさんのように。
両方の気持ちに立てる人。
暖かく柔らかい器があって。
ちょっと機転やユーモアのある人だろうか。

優しさを出す勇気。自分を変える勇気。
持っていたいなと思いました。
ありがとうございます。

r [URL] 2015/09/24(木) 17:12 [編集]

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