お伝えしたいことは「運命は改善できる」ということです。
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大阪しぐれ
                   乕澤美香(養成講座8期生)

♪ひとりで 生きてくなんて できないと……♪

1980年には、この曲がいつでも流れていたのではないかと思う。
都はるみさんの「大阪しぐれ」。

歌詞の意味も切なさも、そして、北新地も曽根崎も、ネオンの様子も知らなかったけど(笑)、口ずさんだ曲。

この曲は、私にとっても最も思い出深い演歌。

私の育った小さな小さな島は、中学校までしかなくて、高校からは島外に出て行かなければならないような、不便な島だった。
今でこそ、高速船で通勤できる時代になったけれど、昔は、ポンポン船みたいなちっちゃな船しかなくて、島に勤務する学校の先生は、島民のおうちに下宿して、教鞭を取っていた。

私が5年生のころ、お相撲さんみたいに大きくて、笑顔がめちゃくちゃ素敵な音楽のT先生がやってきた。
一流の音楽を学び、一流の声楽を学び、そして教諭となった。
アコーディオンをいつも片手に持って、必要とあればすぐに歌いだす、いつもいつも笑顔の名物音楽先生。
運動神経はいいけれど、文化面では遅れを取りがちな島っ子。
そんな私たちを指導してくれた、その音楽の先生が担任したのは約10名の学級。
「自信を持てる何かをしよう!」
そういって先生は、その10名の子たち一人ひとりに楽器を持たせた。
トランペット、トロンボーン、サックス、ドラム、フルート……
そして、T先生が配った楽譜は……
なんと……
「大阪しぐれ」

最初はおっかなびっくりだったその小さな小さなオーケストラ部隊は、放課後に一生懸命練習に取り組み、どんどんどんどん上手くなって行った。
最後には、メリハリもでき、その曲から伝わる哀愁さえ感じられ、本当に素晴らしい演奏が出来るようになっていた。
わずか、12歳の演歌オーケストラ軍団。

そして、島の文化祭や敬老の日などに、「十八番(おはこ)」として、「大阪しぐれ」を披露した。
それはそれは素晴らしい演奏だった。
そりゃそうだ、一流の先生が教えるのだから!
島のおじいちゃんおばあちゃんは大喜び。

当時は、なぜカッコつけたクラッシックじゃないんだろう、と不思議に思った事もあった。
でも、今、T先生のその心意気がようやくわかってきた気がするのだった。
島から出ていけないような高齢のおじいちゃんおばあちゃんが、拍手喝采しているその横顔を今でも覚えている。

音楽とは、なんぞや。なんのために存在するのか? 考えさせられた。
自分を高く見せるため?
評価されるため?
いや、違うよね。
上手く表現できないけれど
そこにあるのは、きっと歓び。
自他共に溢れる歓び。

小さな島の子供たちが、その年一番の流行りの曲を、島のみんなが知っている曲を、楽しく素晴らしく演奏する。
そこに、溢れる誇りと歓び。
それ以上の、音楽教育があっただろうかと、今、とっても懐かしく思い出す。

自信と共に学業もどんどんのびて行ったその学年。

きっと彼らは、今「大阪しぐれ」を聴くと、もうすでに、北新地や曽根崎のネオンも知った上で、そして、人生の切なさも歓びも知った上で、T先生と、あの島人達の拍手を思い出すのではないかと思う。
そして、何とも知れない自分への自信と誇りを思い出すのではないかと思う。

T先生は、もうこの世にはいない。
けれど、肉体が消えてしまってもなお、教育者としての大切な役割を果たされているようなそんな気がする。

「大阪しぐれ」は、私にとって、そんな、そんな思い出の曲なのでした。

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コメント

素敵なお話をありがとうございます!
朝から素晴らしい気持ちになりました!
角野 元美 [URL] 2015/10/20(火) 08:30 [編集]

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