お伝えしたいことは「運命は改善できる」ということです。
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05/14
つぐない(上)
         黒部真理子

自分の身の回りの人間関係がこんなにも父と母の影響を受けていたのだと知るたび、恐ろしいような気もしてくる。

遠く離れた父と母が、既に大人になっている私の人生を作っているようだ。
親の不幸が私の不幸とつながっている。

人は身近な人達のために、自分自身を幸せにする義務と責任があるのかもしれない。

***

祖母は私に、母のことを「男を作って子供を捨てて出て行った女。」と言っていた。
私は母に関して良いことなんて聞いたことがなかった。叱られたときにはよく、
「お前はあんなろくでもない女から産まれた子だからそうなんだ。」
と言われた。私にはそれしか情報がなかったので、そう信じていた。
私自身の中に、そう信じていたかったという思いもある。これで良かったのだ、これが最善の状態なのだと自分の置かれた現状を肯定していたかった。
仮に母が魅力的な人だとわかっても、私は母の所に行くことはできないのだから。

デトックスを経験してゆくうち、私の母という人はとても純粋でまともな人だとわかってきてしまった。むしろ、とんでもないのは父と祖母の方だった。

長く一緒に暮らしてきた家族のことを悪く思いたくはないのだが、信じたくないこともデトックスによって明らかになってしまう。
もちろん、今さら事実を確かめることなんてできない。
しかし、自分の身に起きた出来事の数々が当時の彼らの思いを教えてくれていたことに気付かされてしまい、言い逃れができなくなる。そんなはずじゃないと思いたくても、潜在意識というのは顕在意識で考えた言い訳なんて通用しないものらしい。

***

自由であっても、選択肢がいくつかあったとしても、その選択の自由を楽しんでなんていないことが案外多いのかもしれない。
自由でありたいと願いながらも、自由に選べない状況にホッとすることがあるのは、なぜなんだろう。

わざわざ不幸を選んでしまう自分がいる。
目の前に3本の道があって、すべての道の行く先は見えていて、2本は明るく穏やかで楽しい道だとわかっている。
それでも、残りの地獄行きの道を歩んでしまうことがある。

***

「男ができたわけでもなければ、女が子供を置き去りにして家出なんてするわけがありません。」
祖母は母の家出に関してそう信じていた。
祖母は母にも母の親族に対してもそう言い放った。
息子を裏切った嫁のことがどうしても許せなかった。

面と向かってそう言われた私の母は、驚きのあまり言葉が出なかった。
一緒にいた母の親族も呆然としていた。

父はそんな祖母に何も言えなかった。
まさか、自分が他の女性のことを思っていて妻に対する愛情が薄れてしまったなどと正直に言えるはずがない。
そんなことがばれたら一気にこちらが不利になってしまう。
父は家出した妻を敵に回すことによって、祖母と一緒に自分の一族を守っているような気分になっていた。

夫の愛情を取り戻し、これから一緒に子育てをしてゆこうと思っていた母の思いは砕かれた。
男がいるなどと、とんでもないことを言われ、子供に会うことすら許されないまま、母はまさかの離婚となってしまった。
こんな理不尽なことがあって良いのかと、母は激しい怒りと悲しみを感じていた。

父は「ひろ子ちゃん」という女性のことを思い続けていた。
彼女のことを忘れられなかった。

ひろ子ちゃんは別の男性と結婚していたのかもしれない。
離婚後も父はひろ子ちゃんと結ばれることはなかった。

***

私が幼かった頃、父の後ろにいつも女性の気配がしていた。
影のように、ずっとつきまとう女性の気配。
あれは「母の思い」だったのだろうか。

***

祖母は私につらく当たった。
暴言を言い、暴力をふるうのが日常となっていた。
私が息子を裏切った女の分身だからだ。
私は祖母の愛情の対象となりながらも、憎しみの的ともなっていた。

***

父は母の気持ちも考えもわかっていた。
内心、母のことを気の毒だと思っていた。
父は当時、若かったとはいえ、物事を軽く考えすぎていた。

だけど、母に連絡を取る気にはなれなかった。
愛してもいない女とやり直すなんて面倒なだけだった。

それでも、父は時々、母のことを思い出してしまい、苦しい思いをしていた。
わけのわからないまま、子供と引き離され、離婚となってしまった母の気持ちを考えるとさすがに心が痛むのだった。

父は母が離婚なんて意図していなかったことは、よくわかっていた。
男なんていなかったことも。
互いの関係を修復しようとして一時的に家出という手段を取っただけだったことも。

しかし、父は祖母の誤解を解こうとはしなかった。
祖母は母に男がいると信じているので、そのまま悪いのは母なのだということにし、父は自分が有利な立場に立とうとして、実際そのようになった。
父は、やがてこのまますべてがうまくおさまると思えた。
そして、表面的にはうまくおさまったように見えた。

今思えば、それが彼の人生の間違いだった。
父の心には小さな悪魔が住み始めた。

***

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コメント

お父さんとの絆
澤谷先生、おはようございます。
苦しめられたお父さんとの絆の結び直しなのですね。このあと、どういうふうに、お父さんへの思いが変わっていくのか。楽しみにしてます。
りん [URL] 2016/05/14(土) 07:25 [編集]

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